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雇用契約書のチェックリスト:中小企業がまず確認する8項目と対応策
2026年10月6日(火)

雇用契約書は、従業員との労働関係の基本です。この記事を読めば、自社で何を確認し、どこから手を付けるかが分かります。労働条件の書面明示義務(労働条件を書面で示す必要があること)について簡潔に触れ、労働条件通知書(採用時に提示する書面)と雇用契約書(当事者間の合意内容を記載する書面)の違いも短く説明します。詳細な法的判断は公式資料でご確認ください。

自社で確認する8項目

1. 雇用期間(有期/無期)

①何を確認するか:契約が有期か無期か、期間の開始・終了日、更新の有無とその手続き。

②記載例:契約期間「2026年4月1日~2027年3月31日(更新の可能性あり、更新時は書面で通知)」

③注意点:有期契約の更新回数や通算期間が労働契約法上の無期転換ルールに影響する点に留意する。

2. 業務内容・配置

①何を確認するか:職務の範囲、配置転換の可能性、兼務の有無。

②記載例:「営業事務を主業務とする。業務上必要な場合、社内の他部署へ転勤を命じることがある」

③注意点:あいまいな表現はトラブルの原因に。配置転換の基準や手順を簡潔に示すと実務で説明しやすくなります。

3. 就業場所

①何を確認するか:主たる就業場所、転勤範囲、テレワークの有無。

②記載例:「主たる就業場所は甲府市の本社。ただし業務上の必要により他支店での勤務を命ずることがある」

③注意点:就業場所の変更が賃金や通勤手当に影響する場合は別途明記を検討する。

4. 始業・終業・休憩・休日(就業時間)

①何を確認するか:始業・終業時刻、休憩時間、週の所定労働日・休日、変形労働時間制の有無。

②記載例:「始業9:00、終業17:30、休憩12:00~13:00。週休二日(原則土日)」

③注意点:変形労働制やフレックスタイム制を導入する場合は条件や適用範囲を明確にする必要があります。

5. 有給休暇やその他休暇の扱い

①何を確認するか:有給休暇の付与条件、年次有給の取得ルール、慶弔・育児介護休暇の取り扱い。

②記載例:「法定に基づき年次有給休暇を付与。入社日からの付与日数は就業規則による」

③注意点:就業規則と整合していないと後で説明できなくなるため、取得方法や申請期限を合わせておきましょう。

6. 賃金(計算方法・締日・支払日・残業代の扱い)

①何を確認するか:基本給、手当、賃金の計算方法、締日・支払日、時間外手当の算定方法、固定残業の有無。

②記載例:「月給○○円(基本給○○円+役職手当○○円)。締日毎月末、支払日翌月25日。時間外は実働に応じて法定の割増率で支払う。固定残業代を含める場合は内訳と超過分の精算方法を明示する」

③注意点:固定残業(固定残業代)を導入する際は、具体的な時間数・金額・超過分の扱いを明確にしないとトラブルになりやすいです。

7. 試用期間の条件

①何を確認するか:試用期間の有無、期間、待遇(賃金・手当の差異)および評価基準。

②記載例:「試用期間3か月(条件は本採用後と同等/一部手当を除く等)」

③注意点:試用期間中の雇用形態・賃金差異は合理的な理由が必要です。評価方法を曖昧にしないほうが後々説明しやすいです。

8. 退職・解雇・予告の取扱

①何を確認するか:自己都合退職の手続き、解雇事由、解雇予告や解雇予告手当の扱い。

②記載例:「退職届は原則1か月前に提出。解雇は就業規則に定める重大な事由がある場合に限る。やむを得ず即時解雇する場合は法令に従う」

③注意点:解雇は法的要件が厳しいため、運用ルールと就業規則の整合性を確認してください。

準備する資料と社内の担当分担

  • 準備資料:既存の雇用契約書案、就業規則(※就業規則は労働条件や罰則を定めた社内規程です)、給与規程、タイムカードや勤怠記録。
  • 担当分担例:作成・改定は総務担当、承認は経営者、保管は人事担当。雇用関係書類は原本を安全に保管しましょう。

実務の進め方

従業員への説明は書面を渡して要点を口頭で補足し、同意を得たら署名・押印(または電子記録)をもらいます。労働条件通知書は採用時に交付し、雇用契約書は双方で保管してください。書面交付の記録(配布日、受領者名)は将来の証拠になります。

相談が必要な場面と、相談時に伝える情報

固定残業制の導入、裁量労働、外国人雇用、条件変更(賃金・就業時間の変更)などは専門的な判断が必要です。相談時にあるとスムーズな情報:

  • 従業員数・雇用形態(正社員・契約社員・パート等)
  • 就業規則の有無と最新版の有無
  • 現在の運用(始業終業、残業管理の方法)
  • 希望する変更点と対応期限

初回問い合わせで個人番号や病歴などの機微な情報を送る必要はありません。分かる範囲で概要をお知らせください。

まとめと当法人のご案内

まずは、今回の8項目を自社の雇用契約書や労働条件通知書と照らし合わせ、あいまいな点や就業規則との不整合を洗い出してください。書面の整備は従業員の安心と企業運営の安定につながります。きんつぎ社会保険労務士法人では、雇用契約書の作成・見直しや人事規程との整合確認、必要時の手続き案内を行っています。詳しい業務内容は業務紹介ページをご覧ください。

初回の無料相談はお問い合わせフォームからお申し込みください:お問い合わせフォーム

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